ニセコビザ申請サポートセンター代表の申請取次行政書士、明山崇です。
北海道でビザ申請と観光業に特化した行政書士として、ニセコ・小樽・札幌を中心に、北海道で生活する外国籍の方々の在留許可申請(就労ビザや配偶者ビザなど)の新規取得から更新手続きまでサポートしています。
外国人のパートナーができたとき、将来的に結婚を意識する方も多いでしょう。しかし、国際結婚に至るまでには、日本人同士の結婚とは異なる点があり、特に配偶者ビザ申請の際には慎重な準備が必要です。今回は、外国人の彼氏・彼女ができた段階から、将来を意識して進めておきたい準備について、役立つポイントを具体的に紹介します。
出会いや交際の記録を残す:ビザ申請の「理由書」作成のために
出会いから交際までの経緯を記録することは、ビザ申請での「理由書」を作成するために必要な準備のひとつです。理由書では、二人の関係が真実のものであることを詳細に記載することが求められ、申請時には信頼性を高める重要な書類になります。以下に、理由書作成時に必要な情報を紹介します。
理由書で詳細に記載する内容と記録すべきポイント
- 出会いの経緯
いつ、どこで出会ったのか、そしてどのような状況で知り合ったかを記録しておきましょう。例えば、共通の知人を通じて知り合った場合、その知人についての情報も添えておくと良いでしょう。お互いの第一印象や、交際に至った経緯も明記できると、理由書に信頼性が増します。 - 交際開始のシチュエーション
初デートの日や場所、どんな会話が交わされたかを振り返り、できるだけ詳細にメモをしておくと良いでしょう。申請書類に自然な流れで記載するためにも、具体的な日付や出来事は後々重要になります。 - 二人の思い出や出来事
デートで出かけた場所や、日常の中での楽しい出来事なども思い出に残しておきましょう。友人や家族との食事会や旅行、イベント参加などの思い出があれば、写真と共に記録しておくことで、出入国在留管理庁に対しても二人の絆が伝わりやすくなります。 - 結婚を意識したタイミング
どのような出来事がきっかけで結婚を考えるようになったのか、またお互いの気持ちがどのように深まったのかも書き留めておきましょう。具体的な出来事や相手への想いが伝わるように説明することがポイントです。 - プロポーズの状況
プロポーズの日付、場所、どのようなシチュエーションだったのか、プロポーズの言葉やお互いの感情も含めて記録しておくと、申請書類での具体性が増します。
これらの情報を記録に残しておくと、理由書の作成がスムーズになります。ビザ審査において、出入国在留管理庁は「この二人の結婚は真実のものであるか?」を厳しくチェックしていますので、過不足なく情報を準備することが大切です。
思い出の写真を積極的に撮る:信頼性の高い証拠に
写真は二人の関係を証明するための重要な証拠となります。二人で訪れた観光地や家族・友人と一緒の写真など、関係の深さを示すものを積極的に残しましょう。申請時に提出する写真の内容によっては、審査官の信頼度が高まります。
申請用におすすめのシチュエーション写真
- 観光地やイベントでの写真
スカイツリーや富士山といった日本を象徴する場所や、お互いの国の名所で撮影した写真は、交際の証拠として有効です。また、季節ごとのイベント(花見、花火大会、クリスマスなど)で撮った写真も関係の長さを示す材料になります。 - 家族や友人との記念写真
互いの家族や友人と一緒に撮った写真も重要です。結婚を考えるにあたって、お互いの家族や友人に紹介していることは信頼性を高める要素です。 - 日常生活でのスナップ
例えばカフェやレストラン、家でのくつろいだ様子を撮影した写真も信ぴょう性を裏付けるものになります。リラックスした場面が写ることで、審査官にも二人の関係が自然であると伝わりやすくなります。
出入国在留管理庁のホームページでは通常、「2〜3枚程度」の提出を推奨していますが、実際には初回から「20枚程度」提出することで、追加の提出依頼が来る手間を省けます。
お互いの意思疎通・連絡の記録を残しておこう:日常的なやりとりのバックアップ
ビザ申請において、二人の意思疎通がきちんと取れているかを示すことも重要です。定期的な連絡手段として利用しているアプリ(LINE、WhatsApp、Messengerなど)での会話履歴も、信頼性を示す証拠となります。
意思疎通の証拠として残しておくべき内容
- 定期的なやり取りの保存
日々の連絡はもちろん、生活の中での会話や二人の関係に関するやりとりなども、申請時に必要な証拠になります。1~2か月ごとにスクリーンショットを保存し、いつでも提出できる状態にしておくと良いでしょう。 - バックアップの確保
メッセージ履歴は機種変更やバックアップで保存できるようにしておきましょう。特にLINE通話など、通話履歴も可能であれば残しておき、必要に応じて提出できるように準備します。 - 特別なやり取りのスクリーンショット
結婚や将来について話し合った会話など、関係が深まったタイミングでのやり取りも大切です。会話が夫婦としての将来に関するものであれば、審査において信頼を得られる重要な証拠になります。
連絡記録を提出する際は、恥ずかしさがあるかもしれませんが、ビザ審査においては「このカップルは偽装結婚ではないか?」といった疑念が少しでも払拭されるよう、信頼度の高い情報を提供することが大切です。
結婚手続きの流れと必要な書類:事前に準備してスムーズに対応
外国人と日本人の結婚手続きには、国内と相手国の両方で手続きを行う場合が一般的です。以下に、日本での婚姻手続きと、ビザ申請の流れについて詳しく説明します。なお、結婚の手続きは国によって異なるため、手続き方法や書類に関しては、必ず相手の方の出身国の大使館・領事館で事前に確認をしてください。
日本国内での婚姻手続きのステップ
- 婚姻届の提出
日本人の方の居住地の役所で婚姻届を提出します。外国人のパートナーの母国での婚姻証明書や独身証明書が必要になる場合もありますので、事前に確認しましょう。 - 外国人パートナーの国での婚姻手続き
日本国内の手続き後、外国人パートナーの母国でも婚姻手続きを完了させる必要があります。国によっては、日本での婚姻証明書が必要となることもありますので、各国の法務局や大使館で確認しましょう。 - ビザ申請への進行
婚姻手続きが完了したら、日本の出入国在留管理庁で「日本人の配偶者等」ビザを申請します。審査の際に二人の関係を証明するために、記録してきた資料を揃え、提出する必要があります。
ビザ申請に必要な書類(一例)
- 婚姻届受理証明書:日本での婚姻が証明できる書類です。
- 理由書:二人の関係の経緯を詳述した書類で、ビザ審査において重要な要素です。
- 写真:20枚程度、思い出の写真を揃えます。
- お互いの身分証明書やパスポート:これらも必須の書類です。
申請時に提出する証拠資料が揃っていると、スムーズに手続きが進みやすく、審査官に信頼を得やすくなります。
お互いの文化・価値観を理解する:国際結婚での摩擦を避けるために
異なる文化的背景を持つ二人が結婚をする場合、お互いの価値観や生活習慣についての理解が欠かせません。文化や宗教の違いからくる生活習慣の相違は、初めは大きな戸惑いになることもあります。異文化に対する理解を深めておくことで、結婚後の生活がスムーズになります。
まとめ:二人の絆と信頼を証明できる準備が大切
これまでご紹介した内容が、外国人の彼氏・彼女と国際結婚を考えた際に、早いうちから進めておきたい準備のポイントです。ビザ申請時には、結婚の真実性を証明できる資料が必要であり、審査官も厳しい目でチェックしています。信頼される申請書類を揃えることで、審査が円滑に進む可能性が高まります。
ニセコビザ申請サポートセンターは、言葉や文化、そして国境の壁を乗り越えて愛し合い、幸せな家庭を気づきたいと思うカップルを、全力で応援・サポートします。この記事に関するご質問、お問い合わせや、私たちは国際結婚できるの?といった条件面に関するお問い合わせは、お電話か、ホームページの「無料相談フォーム」からお気軽にお問合せください。