ニセコビザ申請サポートセンター代表、申請取次行政書士の明山崇です。

北海道で唯一の、観光業界とビザ申請に特化した行政書士として、主に、北海道の宿泊業や観光業で働く、外国籍従業員の方の在留許可申請、いわゆる就労ビザの、新規取得や更新手続きのお手伝いをしています。

今回は、就労系の在留資格を持つ外国人の方が会社を辞めて転職する際に、無職の期間が長くなるとどうなるのか?について解説をしていきます。

はじめに;就労系在留資格の活動内容

転職をする場合、次に入社する会社が決まってから、現職の会社を退職するという方法が、収入を絶やさないためにも、理想的な方法だと言えます。ただ、現実的にはそのようなケースばかりではないようです。現職の会社の退職予定日までに次の会社が決まらない場合もあります。一方で、仕事のストレスから解放されて気分転換をしてから、次の会社での新しい仕事に精力的に取り組みたい、と思う方もいるでしょう。また、仕事を辞めてからじっくり就職活動をして、良い条件の会社を探したい方など、仕事のない期間をプラスの方向で活用するケースも多く見られます。

いずれの場合にせよ、外国人で就労系の在留資格を持って日本に在留している方の場合、無職の期間が発生するのは在留資格本来の意味からは、あまり良いことではありません。なぜならば、就労系の在留資格は、それぞれ定められた職務内容の仕事をすることが活動内容として指定されており、厳密にいえば、仕事をしない無職期間は、在留資格で指定された活動を行っていない、ということになるからです。よって、無職の期間が全くないか、もしくはあったとしても出来るだけ短い方が良いに越したことがありません。

退職から次の会社に入社するまでの過ごし方;アルバイトはしないこと!

やむを得ず、無職の期間が発生してしまった場合の過ごし方に関して、一番大事なことは、現在持っている在留資格で指定されている以外の活動をしないことです。例えば、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を持つ方が、転職活動の合間にコンビニや居酒屋でアルバイトをして生活費を稼ぐことは、明らかに資格外活動の不法就労となります。このようなケースが摘発された際には、不法就労で罰せられたり退去強制処分になることもあります。また、運よく摘発されなくても、次の会社に入社後、在留資格を更新する際の審査で提出する各種書類(課税証明書や納税証明書、源泉徴収票等)によって、収入額の辻褄があわなくなり、アルバイトをしていたことがバレてしまうことがあります。ちょっとした生活費、お小遣い稼ぎのつもりのアルバイトが、在留資格を失うことにつながりかねませんので、軽率な行動は慎む必要があります。

退職から次の会社に入社するまでの無職期間が発生してしまった場合

出入国在留管理庁のホームページには、法令で定められている、在留資格取消しをすることができる場合として、いくつかの項目を挙げています。その中で、「当該在留資格に係る活動を継続して3か月以上行っていない場合(ただし、当該活動を行わないで在留していることにつき正当な理由がある場合を除きます。)。」があります。つまり、就労系在留資格を持つ方の、無職期間が3か月以内であれば、在留資格を取消しできる場合には該当しませんが、それよりも長くなってしまうと、正当な理由がない場合には、在留資格の取消しをされることがあるのです。

無職期間が3か月以内の場合

前述の通り、在留資格取消しの理由には該当しません。この時期の過ごし方は、転職活動でも気分転換・リフレッシュでも問題はないのですが、現在持っている在留資格の範囲外の職種の仕事をしたり、アルバイトなどを行うことは、資格外活動の不法就労となり、重い罰則がある不法就労ということになってしまいます。

転職の間の無職期間が概ね3か月以内であれば、その後の出入国在留管理庁での在留資格の審査の際に、無職期間があることを理由として、在留資格の更新や変更が不許可になることは少ないです。ただし、その無職の期間に、どのような活動をしていたのか、資格外活動違反を行っていないかを、必要に応じて説明する必要があります。

無職期間が3か月以上の場合

厳密にいえば、無職期間が3か月を超える場合、これは、在留資格に係る活動を継続して3か月以上行っていないことになります。この期間中に、「当該活動を行わないで在留していることにつき正当な理由があった」ということを、具体的に説明できない場合には、在留資格取消しに該当することとなります。この正当な理由とは、例えば、本人が病気になって就労できない状態が続いてしまったことを医師の診断書を提出することで説明したり、就職活動をしていた記録等で、客観的に説明できるものである必要があります。

無職期間の後で、就職が決まり、引き続き日本に滞在をしていく中で、在留資格の更新や、「永住」や「日本人の配偶者等」、他の在留資格への変更手続きを行う際に、この無職期間中、どのような活動を行っていたかを説明を求められることがあります。一番多いケースでは、出入国在留管理庁での審査の際に「資料提出通知書」が届き、仕事をしていなかったことに正当な理由があるか、そして、無職期間にどのような活動をしていたのか(=つまり、資格外活動を行っていなかったか)を、課税証明書や納税証明書、前職の源泉徴収票等、様々な添付資料を提出して証明することが求められます。これがうまく説明できない場合、在留資格の更新や変更が不許可になることもあります。

まとめ

就労系在留資格を持つ方の転職の際には、なるべく無職の期間が発生しないよう、退職や入社のスケジュールを調整し計画的に進めていくことが必要です。また、無職期間が発生してしまった場合にも、それには正当な理由があったことを合理的に説明できるようにしておきましょう。説明できないようなアルバイトや資格外活動違反に関しては、その後の在留資格の更新や変更手続きにおいて、不許可になるなど不利益な扱いを受ける原因ともなりますので、軽率な行動は慎み慎重に生活をする必要があります。

ニセコビザ申請サポートセンターは、言葉や文化、そして国境の壁を乗り越えて、日本社会の一員として働こうとしている、外国人の方々を全力で応援し、サポートします。この記事に関するご質問、お問い合わせや、就労系在留資格の取得に関しての条件面、手続き面に関するお問い合わせは、お電話か、ホームページの「無料相談フォーム」からお気軽にお問合せください。