1. はじめに|実際に起きた「偽装結婚による在留資格取得」事件

2025年9月、千葉県でスリランカ国籍の男性らが「日本人の配偶者等」の在留資格を得るため、虚偽の婚姻届を提出し、4名が逮捕・書類送検されるという事件が報じられました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/9bb8ffe041bda23fa2874ec8e69f98ded0bedad9

戸籍システムに虚偽の婚姻情報を登録するという明確な偽装行為があったことから、明らかな在留資格の不正取得目的と判断されています。

このニュースは、「不正な外国人が勝手にやっている話」として片付けられがちですが、実は在日外国人を雇用している企業や人事担当者にとっても、他人事ではありません。


2. 偽装結婚が企業に与える影響とは?

「配偶者ビザ」や「定住者」などの在留資格は、就労制限がないことが多く、多くの企業で“使いやすい”とされる反面、その取得プロセスが正当でない場合、雇用主側にまで責任が及ぶ可能性があります。

具体的には、以下のようなリスクが考えられます:

  • 不法就労助長罪による処罰
  • 雇用契約の無効化
  • 行政からの指導・監査
  • 企業ブランドや信用の毀損

つまり、本人の問題にとどまらず、雇用主である企業や担当者にまで法的責任が及ぶ可能性があるということです。


3. 「不法就労助長罪」とは何か?

企業が一番注意すべきは「不法就労助長罪」です。

これは、在留資格がない、または資格外活動であることを知りながら外国人を雇用した場合に適用されます。

知らなかった場合でも、「本当に知らなかったのか?」「確認を怠ったのではないか?」といった点を問われる可能性があります。

罰則内容(参考)

  • 3年以下の懲役または300万円以下の罰金
  • 法人に対しても罰金刑が科される可能性あり

4. 偽装結婚の具体的な手口と兆候

今回の事件のように、以下のようなパターンで偽装結婚が行われるケースがあります:

  • 結婚生活の実態がない(同居していない、言葉が通じない等)
  • 知人・ブローカーを通じて手続きが行われる
  • 短期間で婚姻→在留資格取得→就職という流れ
  • 面接での履歴や話に一貫性がない

採用段階でこれらの兆候を見逃さないようにしましょう。


5. 採用時に企業が行うべき在留資格の確認ポイント

採用時には以下の項目を必ず確認することが重要です:

✅ 在留カードの原本確認(顔写真・在留期限・資格内容)
✅ パスポートと在留カードの整合性確認
✅「就労可」かどうかの明記(資格外活動許可の有無)
✅ 結婚ビザ・定住ビザなどの場合、婚姻関係の実態に関する面接確認

これらをチェックリスト化して、採用フローに組み込むことで、担当者の負担も軽減できます。


6. 就業後にも必要なフォロー体制とは?

採用後も、以下のような継続的フォローが求められます:

  • 在留期間の期限管理(更新時期の共有)
  • 変更申請が必要な場合のサポート(業務内容が変わるなど)
  • 住民票や扶養関係などの書類確認(家族帯同の場合)
  • 行政書士など外部専門家との連携体制の構築

「入れて終わり」ではなく、在留資格の適正管理も企業の責任です。


7. よくある誤解とトラブル事例

✅「在留カードを見せてもらったから大丈夫」 → 内容や期限まで見ていなかった
✅「本人が大丈夫だと言っていた」 → 企業の責任は免れません
✅「派遣会社を通しているから安心」 → 登録型派遣でも責任は発生する場合あり

過去には、こうした油断が原因で、意図せず違法状態となっていたケースも多々あります。


8. 外国人雇用に強い行政書士ができること

私たちニセコビザ申請サポートセンターは、行政書士として、在留資格に関する以下の業務をサポートできます:

  • ビザ申請・更新手続きの代行
  • 在留資格に適合した職務内容の確認
  • 雇用契約書や社内規程の整備アドバイス
  • 法改正や最新動向の情報提供

「正しく雇う」「正しく働いてもらう」ために、企業の伴走者としてサポートしています。


9. まとめ|正しい知識が、リスク回避と信頼につながる

外国人材の雇用は、企業にとって大きなチャンスです。
しかし、そこには日本人雇用とは異なる法的リスクも潜んでいます。

今回のような偽装結婚事件は氷山の一角にすぎません。

「知らなかった」では済まされない時代だからこそ、制度を知り、備えることが重要です。


10. ご相談はお気軽に

「この在留資格で雇っていいの?」「こんなケースは大丈夫?」
そんな疑問があれば、ぜひ一度ご相談ください。

制度の複雑さに迷う前に、是非一度、ご相談をすることで大きな安心を。