はじめに|外国人がタクシー運転手として働く時代へ

近年、労働力不足に悩むタクシー業界において、「外国人材の受け入れ」が本格的に始まっています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/3af29951f6a6e68b7ff0e10f50305e81c3a4734f


ついに在留資格「特定技能」の対象職種に「タクシー運転手」が追加され、海外から来日してタクシー乗務員を目指す方も増えつつあります。

本記事では、行政書士の視点から、外国人が日本でタクシー運転手になるために必要なステップと、企業が押さえるべき制度・手続き・教育のポイントをわかりやすく解説します。


1. 外国人がタクシー運転手になる3つのステップ

外国人が日本でタクシー運転手として働くには、以下の3つのステップが必要です。

  1. 外国免許から日本の免許への切り替え(外免切替)
  2. 二種免許の取得
  3. 「特定技能1号」の在留資格を取得

この3段階をクリアすれば、正式に日本国内でタクシー運転手として働くことができます。


2. ステップ① 外免切替とは?|合格率と必要条件

外免切替(外国運転免許証の切替)とは、海外で取得した運転免許を日本の普通自動車免許に切り替える制度です。

必要条件

  • 有効な外国の運転免許を所持していること
  • その免許を取得後、取得国に通算3ヶ月以上滞在していたこと
  • 日本語による筆記試験・実技試験・視力検査などの合格

難易度と課題

外免切替の合格率は26%程度と、決して簡単ではありません。
特に右側通行の国出身者にとっては、日本の左側通行に慣れるまで時間がかかるほか、日本語での試験や交通ルールの違いも大きな壁になります。


3. ステップ② 二種免許取得|タクシー運転手に必須

日本で旅客を運ぶ業務に就くには、二種免許の取得が義務付けられています。
外国人であっても同様です。

二種免許の要件

  • 満21歳以上
  • 普通免許取得から3年以上経過
  • 外免切替後に日本の普通免許を保有
  • 学科・実技試験の合格

ここでも、日本語能力や日本式の交通ルールの理解が求められます。


4. ステップ③ 特定技能1号「自動車運送業」での在留資格取得

2024年から、「特定技能1号」の対象職種に「自動車運送業」が追加されました。
これにより、以下の条件を満たせば、日本で最大5年間の就労が可能になります。

要件

  • 特定技能評価試験(運転業務関連)の合格
  • 日本語能力試験N4相当以上(多くは日本語検定3級以上)
  • 雇用契約の締結
  • 所定の手続きによる在留資格認定申請

5. 外国人タクシードライバーの強みと課題

【強み】

  • 多言語対応でインバウンド観光客に対応可能
  • 若年層が多く、柔軟な働き方に適応
  • 高い労働意欲と職業意識

【課題】

  • 日本語での接客やトラブル対応
  • 交通文化・マナーの違い
  • 事故リスクやルール遵守の徹底

6. 実例:来日したベトナム人2名の奮闘

FNNが報道した、タクシー運転手を目指して来日したベトナム人2名の事例は非常に示唆に富んでいます。

  • 外免切替試験で失敗 → 再受験して合格
  • 二種免許も取得
  • 現在はタクシー会社で実地研修中

単なる試験合格ではなく、日本の交通文化に適応するための教育と本人の努力が印象的です。


7. 企業側が整備すべき教育・研修体制

特定技能で外国人を採用する際、企業側も次のような体制を整えておく必要があります。

  • 入社前の交通ルール・マナー研修
  • 接客対応トレーニング
  • 法令・安全運転に関する定期研修
  • 日本語サポート体制(通訳・翻訳など)

受け入れ企業の責任として、「安全・安心」に働ける環境づくりが求められます。


8. 行政書士がサポートできること

外国人がタクシー運転手になるプロセスには、複数の行政手続きが絡みます。

行政書士は、以下のような実務をサポート可能です。

  • 外免切替に必要な書類の翻訳・確認
  • 二種免許取得に関する法的アドバイス
  • 特定技能に関する在留資格認定申請
  • 雇用契約や支援計画の整備
  • 企業への制度導入サポート

9. よくある質問(FAQ)

Q1. 外国人は日本語が話せなくても運転手になれますか?
→ 日本語能力試験N4以上が求められます。接客業務を考えると、N3レベル以上が望ましいです。

Q2. 外免切替は何度でも受験できますか?
→ はい、再受験は可能です。多くの方が複数回の挑戦を経て合格しています。

Q3. 特定技能の更新は可能ですか?
→ 原則として5年間の在留ですが、条件を満たせば他の在留資格への変更も可能です。


10. まとめ|制度を理解し、外国人材を活かす採用を

外国人が日本でタクシー運転手になるには、一定の日本語能力と運転技術、そして制度理解が必要です。
採用企業にとっても、単なる人手補充ではなく「育成と定着」を前提とした体制整備が求められます。

制度を正しく活用すれば、外国人材は大きな戦力になります。
行政書士として、手続きだけでなく、実務ベースでのアドバイスも行っていますので、ニセコビザ申請サポートセンターまで、ぜひお気軽にご相談ください。