2025年11月、神奈川県警は中国籍の社長を「不法就労助長」の疑いで逮捕しました。 理由は、在留資格に含まれていない業務を外国人社員にさせたこと。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2b3fbe898efb5347823c7947989f73828d376a1f
これは決して他人事ではありません。 外国人材を雇用している、あるいは検討している企業にとって、重大な警鐘となる事件です。
本記事では、このニュースの背景から、在留資格制度の正しい理解、そして企業が取るべき対策について、行政書士の視点でわかりやすく解説します。
■ 事件の概要:在留資格に含まれない業務で社長が逮捕
神奈川県警の発表によると、逮捕されたのは鉄鋼資材販売会社の社長。 同社が雇用していた中国籍の従業員は「特定技能1号(建設分野)」の在留資格を持っていました。
しかし実際には、工場長として金属くずの買取など、本来の資格の範囲外の業務に従事していたとのこと。
このように、「資格外活動」に該当する業務を行わせた場合、雇った企業側も【不法就労助長罪】として処罰される可能性があります。
■ ポイント①:企業にも刑事責任が及ぶ「両罰規定」とは?
入管法では、資格外活動をさせた場合、「不法就労助長罪」に加え、法人としての責任も問われる【両罰規定】が存在します。
つまり、個人(社長など)だけでなく、企業そのものも書類送検・起訴される可能性があるということです。
このようなリスクは、知らなかったでは済まされません。
■ ポイント②:よくある“在留資格の勘違い”がトラブルの元
今回のケースのように、「建設業」などの分野で特定技能1号を持つ外国人に、
・製造業務をさせてしまう ・管理職や事務職など、本来業務外の仕事を任せてしまう
といった事例は、全国で増加傾向にあります。
在留資格の範囲は、細かく定められており、実際の仕事内容によっては違法になることもあるのです。
■ ポイント③:「うちは法律に詳しくない」では済まされない
今回逮捕された社長は、「法律に詳しくないので弁護士に相談する」と供述していると報道されています。
しかし、外国人を雇用する以上、経営者や人事担当者には在留資格制度の正しい理解が求められます。
“知らなかった”では済まされない時代。制度を甘く見ると、企業全体がリスクにさらされてしまいます。
■ 行政書士の見解:なぜこんなことが起きるのか?
現場での実感として、こうした問題が起きる原因の多くは以下の3点です。
- 雇用時の確認不足(資格内容の読み込み不足)
- 業務内容の変更・拡大に伴うチェックの欠如
- 制度変更に対する情報キャッチの遅れ
特に中小企業では「求人を出してきた人をとにかく雇う」パターンが多く、資格内容の精査や、業務内容のすり合わせをしていないケースが多く見られます。
■ 対策①:採用前の「在留資格チェック」は必須
外国人採用において最も基本であり、重要なのが「現在の在留資格で、希望する業務に従事できるか」を事前に確認することです。
これを怠ると、採用した段階で“違法雇用”となってしまう可能性もあります。
ニセコビザ申請サポートセンターでは、採用前の段階で「その資格でその業務が可能か?」を事前に確認し、必要であれば資格変更のサポートまで対応しています。
■ 対策②:業務変更時には「活動内容の再確認」を
採用時には合法だったとしても、その後配置転換や業務変更があった際に、在留資格の範囲外になるケースは少なくありません。
特に特定技能や技人国ビザの場合、「現場から事務職」「作業職から管理職」などへの変更は注意が必要です。
■ 対策③:制度変更への「アンテナ」と専門家との連携
入管制度は、年々厳格化・改正が進んでおり、気づかないうちに違法になっているケースもあります。
経営者や人事がすべての制度を追い続けるのは現実的ではありません。だからこそ、制度に精通した行政書士などの専門家と連携し、リスクを最小化する仕組みを持つことが、今後ますます重要になります。
■ まとめ:外国人雇用は「制度の理解」と「継続的なチェック」が命綱
外国人採用は企業の可能性を広げる一方で、法令遵守が大前提となります。
「とにかく人手が欲しい」「いい人材だからとりあえず採用したい」 ——その気持ちはよくわかります。
ですが、その結果が“社長の逮捕”“企業の書類送検”では、元も子もありません。
ニセコビザ申請サポートセンターでは、外国人雇用に関する在留資格チェック、資格変更、制度説明、人事向け研修などを一括でサポートしております。
自社での外国人雇用が「本当に合法か不安」「どこまで任せていいのかわからない」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
