1. はじめに:茨城県の新制度とは?

2026年2月18日、茨城県は令和8年度当初予算案の中で、不法就労に関する情報提供者に「通報報奨金」を支払う制度を盛り込みました。
「外国人材適正雇用促進事業」全体で3,700万円が計上され、巡回指導の強化とともに、不法就労の撲滅を目指す姿勢を鮮明にしています。

出入国在留管理庁の発表によれば、令和6年に全国で摘発された不法就労者は14,453人。
そのうち茨城県は3,452人と、全体の約25%を占め、3年連続で全国ワースト1位という不名誉な記録を更新しました。

記者会見で大井川和彦知事は、
「まじめにやっている外国人労働者まで不安に陥れるような、身もふたもないような話には絶対にならない」
と述べ、通報を受けた情報は県が事実確認を行った上で警察に通報する慎重な運用を明言しています。

国にも類似の「報償金制度」が存在し、通報が強制退去につながった場合には最高5万円が支払われる仕組みがあります。
しかし今回の茨城県の取り組みは、地方自治体として独自に制度化する点で注目を集めています。

▼参考記事
https://news.yahoo.co.jp/articles/68322823b6b6ffe93d4faf037a2b1a99255ab3fa


2. 不法就労が企業に与えるリスク

不法就労は、外国人労働者だけでなく、雇用する企業にも重大なリスクをもたらします。

2-1. 不法就労助長罪(入管法第73条の2)

不法就労者を雇用した企業や事業主は、不法就労助長罪に問われる可能性があります。
この罪には「3年以下の懲役または300万円以下の罰金」が科され、法人の場合は代表者だけでなく法人そのものも処罰の対象となります。

2-2. 事業停止命令や許可取消

建設業や介護業など、許認可が必要な事業では、不法就労の発覚により許可取消や事業停止命令を受けるリスクがあります。

2-3. 社会的信用の失墜

不法就労が報道されれば、企業のブランドイメージは大きく損なわれます。
取引先や顧客からの信頼を失い、事業継続が困難になるケースもあります。

2-4. 労働基準法違反のリスク

不法就労者を低賃金・長時間労働で雇用していた場合、労働基準法違反にも問われる可能性があります。


3. 在留資格の基礎知識:雇用前に必ず確認すべきポイント

外国人を適正に雇用するためには、在留資格についての正しい知識が不可欠です。

3-1. 在留資格とは?

在留資格とは、外国人が日本に滞在するための法的な資格です。
現在、日本には約30種類の在留資格があり、それぞれ活動内容が厳格に定められています。

3-2. 就労可能な在留資格の種類

就労が認められる主な在留資格は以下の通りです。

  • 技術・人文知識・国際業務:事務職、通訳、エンジニアなど
  • 技能:外国料理の調理師など
  • 特定技能:介護、建設、農業など17業種
  • 技能実習:農業、製造業など(就労先が限定)
  • 永住者・日本人の配偶者等:就労制限なし

3-3. 資格外活動許可とは?

留学生やその他の在留資格を持つ外国人が、本来の活動以外で働く場合には「資格外活動許可」が必要です。
許可を得ていない場合、雇用した企業も処罰の対象となります。

4-4. 在留カードの確認方法

採用時には必ず在留カードを確認し、以下をチェックしてください。

  • 在留資格の種類
  • 在留期限
  • 就労制限の有無(「就労不可」の記載がないか)
  • 資格外活動許可の有無

出入国在留管理庁の公式アプリ「在留カード等読取アプリケーション」を使えば、偽造チェックも可能です。


4. 企業が実践すべき適正雇用のチェックリスト

外国人を雇用する企業は、以下のチェックリストを参考に適正な雇用管理を徹底しましょう。

採用時

□ 在留カードの原本を確認
□ 在留資格の種類と就労可能範囲を確認
□ 在留期限をチェック
□ 資格外活動許可の有無を確認
□ 出入国在留管理庁のアプリで偽造チェック

雇用中

□ 在留期限の一元管理(更新漏れ防止)
□ 在留資格変更の必要性を確認
□ 雇用条件が在留資格に適合しているか定期チェック
□ ハローワークへの外国人雇用状況の届出

離職時

□ ハローワークへの離職届
□ 在留資格の変更が必要かアドバイス


5. 行政書士が果たす役割:ビザ申請・在留資格管理のプロ

外国人雇用に関する手続きは複雑で、専門知識が求められます。
行政書士は、ビザ申請や在留資格変更の専門家として、企業と外国人労働者を強力にサポートします。

5-1. ビザ申請のサポート

在留資格認定証明書の申請、在留資格変更許可申請、在留期間更新許可申請など、複雑な手続きを代行します。

5-2. 在留資格の適合性診断

雇用予定の外国人が、業務内容に適した在留資格を持っているかを診断します。

5-3. 社内研修・コンサルティング

企業向けに、外国人雇用のルールや注意点についての研修を実施します。

5-4. トラブル予防と対応

万が一、在留資格に関するトラブルが発生した場合にも、迅速に対応し解決策を提案します。


6. まとめ:まじめな外国人労働者と企業を守るために

茨城県の「通報報奨金制度」導入は、不法就労の撲滅に向けた強いメッセージです。
しかし、この制度が真に効果を発揮するためには、まじめに働く外国人労働者や適正に雇用する企業が不利益を被らないよう、慎重な運用が求められます。

企業にとって重要なのは、「知らなかった」では済まされない現実を理解し、適正な雇用管理を徹底することです。

  • 在留資格の正しい理解
  • 在留カードの確認と期限管理
  • 専門家との連携

これらを実践することで、企業は法令遵守を果たし、外国人労働者は安心して働くことができます。

もし在留資格やビザ申請について少しでも不安があれば、まずは行政書士にご相談ください。
私たちは、企業と外国人労働者が共に安心して働ける社会の実現を目指し、全力でサポートいたします。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/68322823b6b6ffe93d4faf037a2b1a99255ab3fa


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