2027年4月に施行される「改正入管難民法」により、永住者であってもその在留資格が取り消される可能性があることをご存知でしょうか?
https://news.yahoo.co.jp/articles/0135d270161ddc1ee69778805b84111173ebcbff
これまで「永住=一生安心」と考えていた在日外国人や、それを前提に雇用をしていた企業にとって、非常に大きな制度変更です。
今回は、行政書士の視点からこの改正内容をわかりやすく解説し、企業の人事担当者や経営層が今から準備しておくべき対策についてまとめました。
1. 永住許可とは?改めて制度の概要を整理
永住許可とは、日本に10年以上適法に在留し、素行が善良で、安定的な収入や資産がある外国人に与えられる在留資格です。
就労制限がなく、在留期間の更新も不要であるため、「事実上の最も安定した在留資格」と言えます。
2023年末時点で、永住者数は約91万8千人。多くの外国人が日本社会に根付いて生活・就労しています。
2. 改正入管法案の要点:永住許可の「取り消し」が可能に
改正入管難民法では、永住許可を得た外国人が「故意に税金や社会保険料を支払わない」場合など、一定の条件を満たすと、永住許可を取り消すことができると規定されました。
この規定は2027年4月に施行予定であり、現在はその運用案が公表されています。
3. どのような場合に取消の対象となるのか?
出入国在留管理庁は次の2要件を満たす場合に取り消し対象とする方針を示しました。
- 【要件1】やむを得ない事情がないのに税・保険料を払わない
- 【要件2】支払い義務を認識しながら、あえて払わない
さらに、次のような「悪質性」が認められた場合に限って取り消しが行われる予定です。
- 滞納の回数が多く、金額も大きい
- 通知を無視し、支払う意思がないと判断される
4. 「過去の滞納」も対象に?経過措置がないことの意味
この改正には「経過措置」が設けられていません。つまり、2027年の施行時点で過去に遡って滞納が確認された場合も、取消の判断材料になる可能性があります。
現在すでに支払いが滞っている方は、早急な対応が求められます。
5. 永住許可取り消しが企業に与える影響とは
外国人社員が永住者であることを前提に長期雇用を見込んでいた企業にとって、これは大きなリスクとなります。
万が一、永住許可が取り消されれば、就労が困難になる可能性があり、即戦力を失うだけでなく、会社の対応不足と捉えられるリスクもあります。
6. 外国人社員の「雇用リスク」を放置しないために
「永住者だから大丈夫」と油断せず、社員本人に必要な情報を提供し、社内の人事体制も見直すことが重要です。
特に以下のようなリスクが考えられます:
- 本人が制度変更を知らずに滞納している
- 支払義務の認識が曖昧なまま放置
- 離職後の保険料滞納が見落とされる
7. 企業が今すぐ始めるべき5つの対応策
- 外国人社員への情報提供・制度説明
- 社内で在留資格と納税状況の定期確認
- 離職時の社会保険手続きとフォロー体制の整備
- 制度改正に関する社内研修の実施
- 行政書士など専門家との連携体制の構築
8. 人道的配慮や資格変更の可能性について
入管庁は、悪質とは言えない場合や、人道的配慮が必要な場合には、永住許可を取り消さず、「定住者」などの資格への変更で対応する方針も示しています。
たとえば、病気で支払いが困難だった場合や、通知が届いていない場合などが該当します。
9. 永住者本人にも知っておいてほしいこと
永住許可は「無期限」であっても「無条件」ではありません。
滞納が続けば、取り消しの対象になることを理解し、日頃から納税・保険料支払いの意識を高めることが重要です。
また、不明点がある場合は早めに専門家に相談することをおすすめします。
10. ニセコビザ申請サポートセンターが支援できること
当事務所では、在日外国人の永住・定住に関する手続きはもちろん、今回のような制度改正に伴うリスク評価や対策についてもサポートしています。
- 納税状況のチェック
- 在留資格の見直し
- 外国人社員の就労継続に向けたアドバイス
企業側・本人側、どちらの立場にも寄り添った対応が可能です。
【まとめ】
永住許可が取り消される時代が、すぐそこまで来ています。
制度改正に“気づいた人から”、未来のリスクを避けることができます。
外国人社員とともに安心して働ける環境を維持するためにも、今こそ制度理解と対策が求められています。
まずはできるところから、準備を始めてみてください。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0135d270161ddc1ee69778805b84111173ebcbff