1. はじめに:外免切り替え制度が大きく変わります
2025年10月から、日本での外国免許の切り替え制度、いわゆる「外免切り替え」が大幅に変更されます。
これまでは一時滞在中の外国人観光客も利用できましたが、今後は原則として住民票の提出が必要となり、観光客は対象外に。
さらに、学科試験の出題数はこれまでの5倍、合格基準も大幅に厳しくなるなど、実質的なハードルが大きく上がります。
https://news.yahoo.co.jp/articles/dc61f31e5772ea36bfe3faa7c0f161423a40195b
本記事では、行政書士の視点から、この制度変更の要点と企業側への影響、今後の対応策をわかりやすく解説します。
2. 変更の背景:なぜ制度が厳格化されるのか?
外免切り替え制度は、外国で取得した運転免許を日本の免許に「書き換え」できる仕組みです。
これまで日本に短期滞在中の観光客でも条件を満たせば申請が可能でした。
しかし、以下のような課題がありました。
- 実技試験の合格率が低い(約3割)
- 知識試験が簡単すぎるとの批判(10問中7問正解で合格)
- 一部では不正取得や代行業者の関与も指摘されている
こうした状況を受け、政府は制度の見直しを進めてきたのです。
3. 具体的な変更点:何がどう変わるのか?
以下が主な変更内容です:
① 観光客は対象外に
- 住民票の提出が原則化
- 一時滞在(観光など)での申請不可
② 知識試験の難易度が大幅アップ
- 出題数:10問 → 50問へ(5倍)
- 合格基準:7問中5問(約70%)→ 50問中45問(90%以上)
③ 実技試験も強化
- 横断歩道の歩行者確認、踏切の対応など細かな項目を追加
これにより、表面的な免許保有だけでは日本での運転が認められなくなります。
4. 企業・人事担当者にとっての影響とは?
外国人をドライバーとして雇用している、または今後予定している企業にとって、今回の制度変更は無視できません。
<主な影響ポイント>
- 即戦力としての外国人採用が困難に
- ビザ取得と同様、住民票が前提となるため、在留資格の確認が不可欠
- 教習所通いや再試験のコスト・期間がかさむ可能性
特に中小企業にとっては、運転免許の取得支援体制が求められる場面も増えてくるでしょう。
5. 今後の対応策:企業がすべき準備とは?
行政書士として、以下のような準備・対応をお勧めします:
(1)採用前の確認強化
- 履歴書・面接段階で「住民票の有無」「在留資格」「運転免許の有効性」を明確に確認
- 国別で外免切り替え可能な国かも要確認(ジュネーブ条約加盟国など)
(2)教育支援の整備
- 日本の交通ルールに関する社内研修の実施
- 提携教習所との連携、語学対応など支援体制の構築
(3)専門家への早期相談
- 外国人雇用、ビザ、運転免許手続きに精通した行政書士などの活用
- 外免切り替えを前提とした採用計画は見直しが必要になる可能性も
6. 外国人本人への影響と注意点
制度変更は外国人本人にも大きな影響を及ぼします。
- 短期滞在中の免許切り替えが不可能に
- 試験難化により、「免許は持っているのに日本で運転できない」という事態も増加
- 技能試験での不合格リスクが高まるため、事前準備がより重要に
在日外国人の方は、自分の免許が日本で有効かどうか、まずは正確に把握しましょう。
7. まとめ:情報のアップデートと専門家の活用を
10月からの外免制度の変更は、外国人本人だけでなく、それを雇用する企業にも大きな影響を与えます。
知らずに採用を進めてしまえば、想定外のコストや時間を要する可能性も。
こうした制度変更は、行政書士などの専門家と連携しながら、常に最新情報をもとに適切に対応することが重要です。
外国人雇用をお考えの企業や、すでに外国人スタッフがいる企業様は、早めの確認・準備をおすすめします。