1. はじめに:富山の漁業に起きている「人手不足」という現実

富山県の漁業が、深刻な人手不足に直面しています。
就業者数はこの5年で2割以上も減少し、ついに1000人を割り込むという過去にない状況に陥りました。

高齢化、後継者不足、そして地域外への人口流出──。
これらの要因が複合的に絡み合い、「魚はいるのに、獲る人がいない」という、矛盾とも言える現象が起きているのです。

しかし、そんな状況に風穴を開けたのが、県外出身者・女性・外国人技能実習生という“多様な人材”でした。
今回は、富山の漁業における取り組みを例に、外国人雇用の可能性と課題、そしてその法的側面について、行政書士の視点から詳しく解説します。

https://news.yahoo.co.jp/articles/eaf90e4c280d4a9c7f6e43f437bdb5748abd86a6


2. なぜ人が集まらないのか?働き手が減る理由と現場の苦悩

富山の漁業は、豊かな自然に恵まれた「天然のいけす」とも呼ばれる富山湾を舞台に展開されています。
しかしその現場では、若い世代の担い手が激減しています。

主な理由は以下のとおりです。

  • 労働時間の特異性(深夜〜早朝の作業)
  • 肉体労働が中心で、体力が必要
  • 地元の若者の都市部流出
  • 個人経営が多く、引き継ぎが難しい

こうした背景から、富山県農林水産部も「このままでは地域漁業そのものが消滅しかねない」と危機感を募らせています。


3. 多様性が活路を開く:県外出身者・女性・外国人が担う新しい漁業

そんな中、照栄漁業では新たな挑戦に踏み切りました。
従来のハローワークや知人紹介だけに頼らず、インターネット求人を活用することで、県外からの応募者が急増。

現在では、乗組員11人のうち5人が県外出身者で、そのうち3人は女性です。
「男でも女でも外国人でも気にしたことはない」と語る漁労長の姿勢は、まさに多様性を受け入れる象徴的な言葉です。

実際に働く女性たちも、「富山湾の魚の多様さが毎日新鮮で楽しい」「海に関わる仕事がしたくて飛び込んだ」と前向きな姿勢で現場に立っています。


4. 行政支援と企業努力がつなぐ「求人改革」の現場

富山県自体も、この人手不足を受けて、求人サイトを活用したり、情報発信を強化したりと、積極的な支援を展開しています。
地元密着型から、全国向け・海外向けへの「求人の幅を広げる」姿勢がカギとなっています。

求人の手法を変えるだけで、従来出会えなかった人材とつながることができる。
これはどんな業種にも応用可能なヒントです。


5. 外国人技能実習生の受け入れと現場の声

さらに注目すべきは、魚津漁協が10年以上前から行っている、インドネシア人技能実習生の受け入れです。

現在は57名もの実習生が在籍し、漁協全体の約2割を占めています。
漁協の一室では、日本語の勉強会が開かれ、言語の壁を乗り越える支援も積極的に行われています。

若い実習生たちは「日本語はまだ苦手だけど、家族のためにがんばりたい」と口を揃えます。
彼らはただの労働力ではなく、「地域社会の一員」として確実に根付きつつあるのです。


6. 雇用する側・される側の「Win-Winな関係」とは

魚津漁協の担当者はこう語ります。

「日本人は彼らの力が必要。彼らは働く場所が必要。だからこそお互いにメリットがある」

このような関係こそが、外国人雇用の理想形です。
「雇ってやる」「使われている」ではなく、「ともに支え合う」関係性を築くことが、長期的な雇用の安定につながります。


7. 行政書士の視点から見る「外国人雇用」の法的ポイント

とはいえ、外国人を雇用する際には、いくつかの重要な法的手続きや注意点があります。
以下は最低限押さえておきたいポイントです。

  • 在留資格(技能実習/特定技能など)の確認
  • 就業内容が在留資格に適合しているかどうか
  • 労働条件通知書・雇用契約書の多言語対応
  • 労働時間、賃金、住環境などの整備と適正管理
  • 技能実習制度の遵守と監理団体との連携

これらを怠ると、入管法違反や行政指導の対象になるリスクがあります。
企業側が「知らなかった」では済まされない領域です。


8. 多様な人材を活かすために必要な「制度の整備」と「支援の仕組み」

人手不足を補うだけでなく、外国人材を“定着させる”には、制度面での整備が必要です。
たとえば…

  • 通訳・翻訳対応(特に入社時の契約や研修)
  • 社宅や生活インフラの提供
  • 宗教的配慮(食事や休日)
  • キャリアパスの提示と成長支援

こうした仕組みがあるかないかで、実習生の満足度も大きく変わります。
外国人材の“戦力化”には、生活面のフォローが欠かせません。


9. 自社の人手不足解消にどう応用できるか?

このような富山の事例は、地方の水産業だけの話ではありません。

飲食業、製造業、介護、農業、小売業──
あらゆる業界で、慢性的な人材不足に悩む企業が増えています。

そこで私たちニセコビザ申請サポートセンターが支援できるのは、以下のような領域です。

  • 外国人雇用に関する事前相談
  • 在留資格の取得・変更手続きの代行
  • 技能実習・特定技能制度の活用提案
  • 雇用契約書・就業規則などの整備支援
  • 入管対応のサポートとリスク管理

「外国人雇用を検討しているが、何から始めていいか分からない」
そうお考えの企業様、ぜひ一度ご相談ください。


10. まとめ:持続可能な地域産業に向けて今できる一歩

富山の漁業が示してくれたのは、
“多様性を受け入れること”が、持続可能な社会への第一歩だということ。

今や外国人雇用は、「人手不足対策」ではなく「企業成長の戦略」として捉えるべき時代に突入しています。

行政書士として、法的な支援・制度構築・運用アドバイスまでトータルで伴走します。
外国人雇用に不安を感じている企業こそ、今こそ行動を。

地域に根差し、世界とつながる企業づくりを、共に目指しましょう。