1. はじめに:なぜ今「外国人の生活支援」が注目されているのか

人手不足の解消を目的に、多くの企業が外国人労働者を受け入れる時代となりました。
しかし、在留資格や労働条件の整備と同様に、見落とされがちなのが「生活支援」です。
今回ご紹介するJR富良野線で起きたトラブルは、まさにこの“盲点”を浮き彫りにする出来事でした。

2. トラブル事例紹介:JR富良野線での自転車持ち込みトラブルとは

2024年8月、JR富良野線の中富良野駅で、東南アジア系とみられる外国人観光客が、自転車をケースに入れず、そのまま列車に持ち込もうとしました。
車掌の制止に納得せず押し問答となり、結果として列車2本が最大37分遅延。
近隣駅からJR社員が駆けつける騒ぎとなりました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/e87bdfca2919a4dc84bc41267fa0b174cebca830

3. 問題の本質:マナー違反ではなく「文化ギャップ」

この件は単なるマナー違反ではありません。
多くの国では自転車をそのまま乗せられる列車も存在します。
つまり、日本特有のルールやマナーを“知らなかった”ことが原因で、悪意があったわけではないのです。

4. 在日外国人の現状:生活ルールを知らないまま働く現実

実はこうした「知らなかった」トラブルは、観光客に限りません。
技能実習生や特定技能などで来日している外国人も、
・ゴミの分別方法
・近隣住民との接し方
・公共施設の使い方
といった生活ルールについて、十分な説明を受けていないケースが多くあります。

5. 企業に求められる視点:就労支援だけでは足りない理由

企業が外国人を雇用する際、多くは在留資格の手続きや就労管理に注力します。
しかし、定着率を高め、トラブルを未然に防ぐには、「職場外」の支援がカギになります。
生活トラブルが続けば、本人の不安やストレスとなり、離職につながるリスクも高まります。

6. よくある生活トラブルとその背景

実際に私のもとへ寄せられる相談の中でも、以下のような問題が多くあります:

  • ゴミ出しの曜日や分別を守らず、自治体からの指導を受けた
  • 騒音問題で近隣住民とトラブルに
  • 電車やバスのマナー違反でクレームを受けた
  • 災害時の避難方法を理解しておらずパニックに

これらは、誰かが意図的に迷惑をかけているのではなく「知らなかっただけ」で起きているのです。

7. 外国人に伝わる指導のコツ:やさしい日本語と母国語活用

文化や言葉の壁を乗り越えるには、「伝え方」が重要です。
・漢字や敬語を避けた「やさしい日本語」
・英語や母国語で書かれた生活マニュアル
・イラストや動画を活用した直感的な教材
こうした工夫で、外国人にとって“わかりやすい”指導が可能になります。

8. 行政書士が提案する「生活支援の仕組みづくり」

行政書士として、私は外国人の在留手続きだけでなく、生活支援に関する制度づくりにも関与しています。
たとえば:

  • 入社時研修に生活マナー講座を取り入れる
  • 定期的なフォローアップ面談を実施する
  • 外国人従業員向け相談窓口を設置する
    これらはすべて、大きなコストをかけずに始められる取り組みです。

9. まとめ:文化の違いを越えるために、今すぐできること

富良野線のトラブルは氷山の一角です。
多様な文化を受け入れる社会では、「働く場」だけでなく「暮らす場」への配慮が欠かせません。
外国人雇用企業の皆様には、今一度「生活支援」という観点からの見直しをおすすめします。

「何から始めたらいいかわからない」という方も、お気軽にご相談ください。
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